イスラーム社会における女性

 アッラーによって女性に与えられた『地位』と預言者ムハンマドによって示された模範を理解するためには、イスラム法“シャリア”の理論とその実践とを明確に区別することが重要です。ということで、今回、パキスタン人で日本人の男性と結婚された女性学者から、イスラーム女性の経済的・社会的・法的・宗教上での地位について、これまで、ベールの彼方だったイスラームの世界について、ほんの少しだが知ることができた。イスラーム社会の女性は、なんて自由がなくてと思っていたのは大きな文化的な誤解であることもわかった。男性が、4人まで妻をもつことができるということの社会救済的な根拠やまた真に女性の立場を守るものであるということが理解でした。ものの見方はいろいろできるので異文化理解は
その国の人から事情をきくに限る。
 彼女の一言、一言からは、アッラーに帰依されている信仰心に基ずく平安な思いやムスリムであることへの誇りを感じることができた。しかし信仰をもった人の清い魂を感じると同時に宗教という枠組みのもつ、排他性を感じたのも確かだ。
 新しい地球には、もう、宗教はいらなくなるだろうということは、人類が目覚めたとき当然の結果としておこりうることなのだが、信仰の問題は、なかなか、奥が深く理屈や理性の関与しない領域だけにむずかしいと思う。パキスタン人ではあっても、同じムスリムとして、イラク戦争には、こころを痛めておられるようだった。いくらフセインが悪者だとしても、同じムスリムなので問題がおこっても、ムスリム同士で解決したいのに、ブッシュの介入は、迷惑だということだった。同様に日本からの自衛隊の派遣も敵に加担する余計なおせっかい。信仰心の裏側には、敵と味方というはっきりとした意識があった。この意識が、ジハードという聖戦を認めるのだろう。しかし、それは、地球人のわたしたち、一人ひとりの課題でもある。
 イスラム女性の正装も、神秘的で素敵だった。