☆Le Picasso

 パブロ・ピカソの妻、ジャクリーヌ・ロックが相続した絵画・彫刻「幻のジャクリーヌ・コレクション」の最終日。午前中は、雪が舞っていたので、どうしようかと思っていたけれど午後からは晴れてきたので、長男とドライブがてら出かけることにした。次男は、誘ったけれど花粉症で元気がない。というか、帰りをいつにしようかと思っているらしい。県立図書館の駐車場に車を止めて道路の反対側の美術館に行こうと歩いていると「美術館の収容能力を超えていますよね」という駐車場の整理係の人同士の会話が耳に入る。イヤな予感がして前方を見ると長蛇の列。「どうする?」「一時間はかかるな」と息子と話しながら、地下道を渡る。そこにも、整理係の人が立っていて「チケットを買ってからお並びください」ということで、息子がチケットを買いに走る。長蛇の列は思ったよりは、回転が速く20分もすると館内に入れた。最初は、母親に付き添って胃の調子がよくないにもかかわらず付いてきたという感じだった彼の目の色が変わりだしたのは、会場に置いてあったピカソ新聞「ル・ピカソ」を見てから・・フランスの新聞「ル・モンド」を仏語の飾り文字まで真似ているという。ピカソは、スペインで生まれ、絵の勉強のためパリにいたがその後は、南仏の各地を転々としている。さて、館内の1〜8までの展示を構成の順路に従って鑑賞していく。

 ピカソの人生には5人の恋人というか女性が登場したようだ。その最後の女性が献身的で素直な45歳も年下のジャクリーヌだったというわけだ。ピカソが、70歳の時の出逢いのようだ。見終わって、カフェ・ピカソでお茶する。息子は、帰り道のグリン・パークに寄りたかったらしいのだが、目の前の仮設の喫茶の長いガラス越しに燦々と降り注いでいる冬の太陽の明るい陽ざしに魅せられた。「あ、オリーブ」「買わなくていい」「見てるだけ」「ジャムにしなさいよ」・・・スペイン生まれのピカソに因み、スペインのオリーブやオリーブオイルなどがお土産に置いてあったのだが、上記の会話―最初の発話が母で続くのが息子(笑)コーヒーとエスプレッソとフレンチトーストを注文。http://www.yma-p.jp/cafe/index.html

 そのあと、セザンヌの絵はがきや、冊子など買って、DVDの世界の美術館シリーズのコーナーで、欲しいけれど、高いなぁ〜と画面に見とれていたら、実家から帰路の夫より連絡あり。夕ご飯のしたくの打ち合わせ。途中からは、車まで合流してしまうが、足りない食材を買うところで追い越される。家では次男が玄関先のお掃除して待っててくれて全員集合って感じ。留守中には祖父母にも電話を入れてくれたらしい。なんていい子なんだ!そして、きょうも、家族揃って楽しい食卓を囲むことができた。そこで、延々と長男の美術談義が。。。しかし、モネのマネはセザンヌというダジャレは知らなかったと見える(笑)
 そういえば、行きの車の中でミッシェル・トゥルニエの『イデーの鏡』というエッセーを原書で読んでいたが、http://www.hakusuisha.co.jp/osusume/idee.html帰りには、やめていたのは、母親の運転のひどさに落ちついて本など読んではおれないと思ったのだろうか?気になるところではある。