傾聴ボランティア

アメリカのシニア・ピア・カウンセリングに端を発する傾聴ボランティアの活動をされているNPO法人ホールファミリーケア協会の代表の鈴木絹英さんの講演会を聴いてきた。今回、わざわざ、お手紙をくださって(メールの時代には、とても新鮮だった)お声をかけてくださった方のご主人は、大学の整形外科の先生で現在は、一線を退かれて独立法人大学の理事をされているが、ご夫妻で参加されていた。講師の鈴木さんが、おもしろおかしく、このご夫妻の間での会話を話されたのが、目に浮かぶような光景だった。K夫人は、養成講座で資格を取得されて、すでに、老人ホームなどでボランティア活動を開始されて2年くらいになられるとのことだった。これまで、高齢者の福祉というと、介護ヘルパーさんのお仕事を思い浮かべていたけれど、この傾聴ボランティアは、そういう方々のメンタルな分野のサポート体制という感じになるのだろうか。聞くこと(hear) と、聴くこと(listen)の違いは大きい。

傾聴(Active Listening)とは、
自分の五感をフルに使い共感的理解と受容的態度で話し手の話を暖かく受け止め一生懸命きく、いわば相手と特別な意味合いを持たせたコミュニケーション技法であり良好な人間関係、信頼関係をつくる基本である。

 これは、相手が、高齢者であろうとそうでなかろうと、人間関係を築く上で大切な要素だなぁと、ついつい、「話す」ことに、夢中になって「聴く」ことが、おろそかになってしまいがちなので、気をつけなければと思った。2時間にわたる講演は、とても、大切な内容のことばかりだった。