色即是空

 秋の日の午後、女友達で集まって、気軽なお茶会。韓国旅行から帰ったばかりの人の話を聞いたり、なんやかや、情報交換。ある人は、健康食品の話。ある人からは、『生きて死ぬ智恵』

生きて死ぬ智慧

生きて死ぬ智慧

という本を紹介された。先日、NHK、BSハイビジョンでも放映のあった、生命科学者の柳沢桂子さんという難病で31年間も闘病生活を体験された女性による、科学者による般若心経の解説書だった。さっそく、DVD録画されている一時間半に及ぶ、その番組を見せていただいた。元美少女軍団の4名(笑)が、真剣な表情で画面を見入っていたら、そこのお宅の御主人が、何度もお隣の部屋から「みんな、難しい顔して、顔が平行四辺形になっちょるぞぉ」と茶々を入れて、冷やかされるので、大笑いしてしまった。般若心経で、一番、有名なのは「色即是空 空即是色」という箇所だと思うけれど、色というのは、形のある現実世界で、空というのは、目に見えない実相の世界のことだと理解していたけれど、その他の箇所については、よく知らなかったが、般若心経を科学者の言葉で表現されると、とても、現代的に理性的に理解できて身近に感じることができた。難病との闘いという生死の狭間を生きてこられた柳沢さんの神秘体験がベースになっていて、一元論でしか理解できない仏教の深淵な教えが、新鮮な感覚で伝わってきた。4人とも、「究極の解答」のおっさんにも出逢っているから、おっさんの反応が知りたいね。と話した。
 それにしても、「色即是空」で思い出すのは、学生時代、同じ研究室の同級生の男の子が、「オレ、色事は空しいって解釈してた」と言って、皆を笑わせたときの思い出。今頃、どうしているだろう? 振り返ると楽しくてなつかしい思い出をたくさんくれたボーイフレンドだった。親切だったなぁ、涙がでるくらいに!写真と星が好きだったから、今頃は、天体望遠鏡で夜空を眺めているかもしれないなぁ〜いつまでも、純粋なこころを失わないでいてほしい。