結婚記念日

 昨日、4月30日は、結婚記念日だった。別にプレゼントを交換しあったりはしないけれど、毎年、2人で外で食事をするというパターン。昨年は、偶然、街中を走るBMWに見覚えがあったのでクラクションを鳴らし後ろから車を止めた。大通りから小道に入って何事があったかと驚いて車から出てきた夫に「今夜は、国際ホテルでお食事よ」とデートの申し込みをしたんだっけ?結局、2人とも、ディナーのメニューを横目で見ながら「お肉より、お寿司の方が・・・」ということで夫の懇意にしているお寿司屋さんに行ったんだけれど、今年は、飲めない夫を誘って、近くに新装オープンした居酒屋へ。大正浪漫漂うバーの雰囲気は、とても良かったんだけれど、まるで、アメリカのレストラン並みのボリュームでちょっと参った。何はともあれ、烏龍茶をオーダーした夫とライチ酒で乾杯! そのうち、掘りごたつのように足を伸ばせるバーの対角線上に日本人形のような顔立ちの日本女性とイギリス紳士の(どう見てもアメリカ人ではなさそうだった)カップル。仲よさそうに小声で会話(日本語?)しながら、オーダーを待つ間もテーブルの下では手を取り合っている様子。「ねぇ、パパ、見て。いいなぁ〜」って言うと、「手を握らなきゃ、愛が伝えられないなんて、青い、青い」と即座に却下される(笑)
 次次と出てくるボリュームたっぷりのメニューに2人とも、結婚する前に訪れた山の中の「山賊」という場所でのデートのときのことを思い出していた。そのとき、「僕は、この縁談を断られたら一生山の中に篭ります」と確かに彼はそう言った。その上「僕はね、赤ちゃんをお風呂に入れるのが上手なんだ。こうやって耳をふさいで・・」とジェスチャーまで・・・「あれは、12歳離れた弟をお風呂に入れていたんでしょ?」と聞くと、そうだった。今頃、そんなことを思い出して確かめるのもおかしな話だけれど、「あのまま、山の中に篭っていた方が良かったんじゃないの?」と言うと「昔のこと(言ったこと)は、ぜ〜んぶ、忘れた、前進あるのみ!人生(結婚生活の意味か?)は毎日が修行だよ(笑)」でも、夫は、本当に変わったと思う。そんな話をしながらも、サラダを自分のよりも先にお皿に取り分けてくれたり、自分は飲めないのにおかわりのアルコールを薦めてくれたり・・・それで、2杯目は、巨峰酒をたのんだ。飲みながら、ちょっとだけ酔いがまわりそうになりながら、息子たちのことを話した。6月には、パリで長男と再会する。